Unity Developer’s Delight もといUnity忘年会の話 その1
12/16に開催されましたUnity Developer’s Delightに行ってきました。
どんな会なの?というと開発者さん達が次々に登壇してプレゼンをしていく会でした。
我々はイスに座って聞いているという基本的に勉強会?のような雰囲気もありつつ終わったらお酒や食べ物などが出てわいわいやっていた会です。
ざっくりメモした事と覚えている事をつらつらとまとめていきます。
5時間ぐらいにも及ぶ内容でメモ程度しかとっていなかったので文字多めになりますがご容赦を。ちゃんとした奴は前列にいらっしゃったライターの方達がまとめて後日どこかに投稿してくれると思います。
たぶん長くなります。
まず最初にUnity Developer’s DelightについてUnityの池和田さんからのお話です。
すこし紹介をすると池和田さんはMadeWithUnityというUnityの開発者のインタビューが掲載されているサイトがありましてその開発者さんのインタビューなどを行っている方です。その他にもUnityを広める活動をしている方です。
で、池和田さん曰くMadeWithUnityで開発者の方とインタビューをしていく上でやはり生の声とか雰囲気という物は文字にするとどうしても伝わらない部分が出て来る。なので自分がインタビューで聞いている感じを皆に感じてほしいという事で開催されたようです。選定された10人はゲームに限らず多様な方たちを集めたとおっしゃっていました。
次にDMMさんの広報担当の星野さんです。
そもそも会場がDMMさんのフロアの一角(すごく広い)で開催されているのでDMMさんの宣伝が入ります。オフィスについてはこちらの記事を見て頂くと分かると思います。
DMMさんというと自分が思いつくのはエロコンテンツです。お世話になっております!しかし不思議な事にその部分に関してはなにも宣伝はされていなかったのは謎でした。とにかく事業がめちゃめちゃ合って凄いという事はわかりました。もっとエロコンテンツについてのお話を聞きたかった。
そして強力なコメンテーターの水口哲也さんです。
ここから本番です。まず最初に登壇されたのが
エースオブシーフード及びカニノケンカを制作中のNusoftのぬっそさんです。
とりあえず会場のディスプレイにデカデカでカニノケンカと表示されていたのは笑います。
-ぬっそ-
カニノケンカは蟹の喧嘩という事です。このゲームを作ろうとした理由は格闘ゲームの投げ技ってあるじゃないですか。あれって投げ技の入力コマンドを入れて相手を掴んだらあとは勝手に投げてくれるわけですが、その投げる所を自分で投げたかったんです。
でもコントローラーで操作するわけで人の体とコントローラーは似ていないんです。
なのでその一体感というかそういうが出しにくい。
-ぬっそ-
あ、でもこれなんかよく見るとカニに似ていると思いません!?
似ている?ぬっそさんが似ているというのならば似ているのだろう。
赤いコントローラーを持ち上げそうおっしゃっていました。というかその赤いコントローラーこのために買いましたよね?普通黒い奴ですよね?
ちょっとこの右のカニはタラバを表示しているんですがズワイだったかもしれません。タラバは足が下向きでズワイは上向きとかってなんかDQ10でも話題になりましたね。
そしてカニとコントローラーは似ているので投げる感じを体感できるのではないかという考えの元つくられたようです。
操作の方は複雑で全ボタンを駆使してカニを操作する事になる。L2で左腕、R2で右腕、L1で左ハサミ、R1で右ハサミ、十字キーで移動などなど。しかもカニが思い通りに動いてくれない。重機を動かしているような感覚でラグがある。しかしこれらがあることにより自分の手でカニを操っているという感覚に陥る。なので敵のカニをひっくり返すときは右手を相手の腹の下に入れたりして一気に持ち上げる。「うおおお!上げれえええ!」と叫びそうになりながらコントローラーを傾け(意味ない)体を傾け(意味ない)そうやってようやくカニをひっくり返す事ができる。
投げる感覚というのはこういう事なのだと改めて実感しました。
他にもカニの種類が増えたり武器が持てる用になり棘のついたハンマーやナイフをカニが持って戦えるようになっていました。意味が分からない。
そもそもこのカニは多関節でよく動いてくれるのだがその制御はFinalIKというアセットを使用しているという。しかしアセットと使用しているとはいえそれでも多関節の制御や調整は難しいと思う。技量が伺えます。
最後にカニのモデルを制作してくれるモデラーさんを募集しているとのことです!
以上がぬっそさんのプレゼンでした。
二人目の方です。
ksymさん。くそやまさんと呼ばれていた方もいました。一番笑いが多かったLTです。
スライドに最初に表示されたのが
Unityで作るクソコンテンツ
もうインパクトが凄い絶対まとなやつではないと思った。
紹介として、THA をクビ?になり現在個人で活動中とのこと。最後に登壇する方はTHAの方で社長が来ていたら気まずいとおっしゃっていましたw
-ksym-
人が階段から滑りおちるのを見ていて面白くないですか!?しかし日常的に見ることができないんです。見たことありますか?ないですよね!
ならばゲームとして表現するのは最適だと考えました!
下の動画が紹介どうがです。
プルプル pic.twitter.com/0tLk0crLTb
— ksym (@mt_kuso) 2017年12月8日
-ksym-
頭を強くうつとプルプル痙攣します!落ちる時にスローになったりします!
動画ではプルプルした人間らしき生き物がなにか割っているようにみえる。
-ksym-
アボカドを割ります!アボカドを割る事で女子力を高めます!こちらのスライドを見て分かるようにアボカドを割った人と割らなかった人の女子力の比率です!あ、個人差はあります!個人差はありますよ!
と、いかにもそれっぽいグラフが表示されてアボカドを割らなかった人は20
アボカドを割った人は80ぐらいになっていた気がします。もう意味が分からない。
この動画でプルプルする人のような物を作るのに1ヶ月こだわり作ったとのこと。
次のゲーム紹介。
-ksym-
売れるゲームがつくりたい。カラテ✕占い。カラテという男子なら誰しもが憧れる競技と占いという女子なら誰でも好きな事を合わせれば売れるゲームが作れる!
-ksym-
トラがウンコしたりします。この今投げているのはアボカドです!しかしアボカドを投げすぎると運気が下がるので注意です!アボカドを投げる事によって女子力を高めます!こちらがその投げた人と投げなかった人の女子力の比率です!
とまたアボカドグラフ?を表示しそう説明をする。黄色い生き物がトラという事実。
アボカドを投げると女子力が上がるとは一体どういうことなんだ・・・。
次のゲームです。
-ksym-
音ゲーが作りたい。最近の音ゲーはなにやら上からアイコンが降ってきてアイドル達が踊ってと同じようなものしかなくてつまらない。ルールに従ってアイコンをタップするのではくアドリブのような要素がほしい。
うまく演奏するとスコアが伸びる
— ksym (@mt_kuso) 2016年11月13日
ゆっくりスワイプで視点を移動、正確にタップするとよい
(タメをつくってもOK)https://t.co/WWw8aVAEWp pic.twitter.com/5JFlC5aGsP
体育座りをした人のようなものを割っていくと音が奏でられるようだ。
背景も相まってすごい気が滅入る。というか何故割りたがる。タイトルがUTUって。
-ksym-
曲を取り込む事もできるんです!曲に合わせて体育座りの人が飛び跳ねます!
— ksym (@mt_kuso) 2017年12月5日
ここらへんから分かるようにクソコンテツと言っているにもかかわらず作品のクオリティがクソでないというのが凄い。 ポストエフェクトを上手く使っての雰囲気作りがうまい。演出面にも力を入れている事が伺える。
そして次のゲーム紹介。一体いくつゲーム作っているんだ。
-ksym-
カメラを使ったアプリです。ゲームではないんですけど。自撮り系のアプリとかってあるじゃないですか。でも自撮りって抵抗がある。そんな抵抗をなくすために作ったものです。
— ksym (@mt_kuso) 2017年12月14日
-ksym-
ポストで自分の顔をピクセルアート化する事で自撮りができます。やりすぎると誰だかわからなくなっちゃいます。
良かった。なにかちゃんとしたアプリも作られてて安心しました。
次のゲームです。
-ksym-
ワードパズルと作ろうとしたんです。例えば海外の人が日本語を学ぶ際にワードパズルとかって結構いい教材になると思います。しかし単語を知らないとそもそも遊べない。敷居が高い。なので単語を絞って、かつ興味があるような文字をしぼる事で語学学習の敷居を下げようと思いました。
すごい。ふざけたゲームを作っていると思いきや教育熱心な方だった。
-ksym-
単語を絞った結果。「う」「ち」「ま」「こ」「お」「ん」という文字にしました。
— ksym (@mt_kuso) 2017年10月14日
会場ではゲームの動画が流れて「あ、これは大丈夫なのか?あ!あーっとモザイクがかかってしまったー!」会場が笑いに包まれていましたwやっぱりふざけてたよ。
で、これを発展した形としてチンチロのサイコロにこの文字を埋め込んで降るというもの。
— ksym (@mt_kuso) 2017年12月2日
絶対危ない奴じゃないですかこれ。動画内ではギリギリセーフでした。
-ksym-
これらの作品はすべてUnityを使うとつくれるんです!
と最後にUnityのロゴを出して終了です。すべての責任をUnityに押し付けるかの行為。
いや本当に色んな作品を作られており凄いです。プレゼン含めエンターテイナーな方でした。人を楽しませようとする気持ちが伝わってきます。
このあとのインタビューで
-池和田-
冒頭にTHAをクビとおっしゃってましたがなにかあったんですか?
-ksym-
いやなんかオフィスで寝て、ソファーで寝てペヤングを食べていたら退職勧告を受けたので同意という形で退職しましたw
-池和田-
ガチのクビじゃないですかw
オフィスでペヤングテロをきついっす。しかし技術力はすごい。
これでksymさんの楽しいLTは終わりです。
3人目方です。
以前MadeWithUnityでも掲載された株式会社タノシマスのアカとブルーの開発者の藤岡さん。
今回はアカとブルーの話ではなくポストエフェクトのカラーグレーディングのお話です。
アカとブルーの技術関係のお話はUnityマニアクスという本にまとめられたそうです。
買っていただくと藤岡さんの1日の食費が浮きます。
-藤岡-
最初にタノシマス代表の木村からの言葉です。
ーゲームを作るとは恋愛を同じー
そして恋愛をすると少なからずとも自分を良くみせようとしてオシャレなどに気を使うと思います。これはゲームに置き換えると
オシャレ=絵作りという事です。
そして一番外側に着るアウターはポストエフェクトとも言えるでしょう。
その中で今回オススメするのがカラーグレーディングです。
ちょっとスライドとか無いのでカラーグレーディングがどういうものかという紹介動画です。カラーグレーディングを使う事によりゲームの雰囲気と変えたり整えたりする事ができます。陰影を強く際立たせたり。
そこでカラーグレーディングのオススメアセット紹介がありました。
それとこの拡張パックの
です。実際にアカとブルーでも使用されており陰影を際立たせる時に使用しているそうです。処理負荷を考えてオブジェクト自体にライティングをかける事は難しいのでポストにより影を際立たせるという手法をとっているそうです。 特にアカとブルーは大量のオブジェクトが出てくるのでそういうゲームの場合にはうってつけです。
質問でポストエフェクトは重いのでは?という問には
アンドロイドは機種が多様なので難しいが、iphone5s以降なら現実的な手法として取れるとの解答でした。
モバイルだと影をリアルタイムでライティングするより焼き込みで事前に計算された影を書いておくのがベターな手法だと思います。しかし書き込まれた影は場面により変化する事はできない。明るいステージ、暗いステージなど来た場合は陰影も当然変わる。
そういう時に画面全体を調整するのにカラーグレーディングは最適な手法だと思いました。
4人目の方です。MONOTO-SITUATIONの監督の阿部さんです。
うん、明らかにインディーのそれを超えてますよね。いつアニメ化するの?というレベルの出来です。
そしてスライドに表示されたのが次のタイトル
インディーはどうして失敗するのか?
あ、これガチな奴だ。会場の皆さんの目の色が一気に変わった感じがしました。
-阿部-
そもそも成功とはなんでしょうか?ゲームであれば100万本達成!とかでしょうか。
しかしそれも成功なのでしょうか。
例えば50万売るつもりだったが、100万売れたは大成功です。
200万売るつもりが100万であれば失敗です。
辞書を引きますと成功とは目的を成し遂げる事という事が書いてあります。
なので目的を立ててそれを達成すれば成功と言えます。
ですが、インディーではそれが難しい。
1.売上予測が立たない。
カニが戦うゲームや、階段を滑る落ちるゲームの売上予測が立つでしょうか。
2.特定のタイミングで発売するのは難しい
企業であればクリスマスや夏のボーナスの時期に合わせて発売する事が可能です。
しかし個人開発では開発速度が限られているのでそれは難しい
3.儲けより売れるかどうか分からない物を拘って作りたい
ゆえに皆さんはインディーとしてか活動されているのだと思います。
成功者達の話を聞くと口を揃えて「運が良かった」といいます。そう聞くと謙遜しているな?と思いますが事実運が良かったとして言えないんです。なぜなら様々な要因が重なって結果として売れた訳ですからそれは本当に運が良かったという事になります。
なのでどれが良かったかは明確には分からない。本人達にも分からないんです。
そもそもです。インディーはまず完成させる事が難しいので完成しただけでもそれは凄い事です。なのでまず完成をさせましょう。
というとなんとも身も蓋もない話になるのですが、その先の作ってどうしたいか?という事を具体的に考えましょう。
例えば
1.企画を売りたい。
2.世界観を売りたい
3.就職活動に使いたい
などまず目標を明確にしましょう。「100万本売りたい!」などにすると
周りの人も「そうか、応援しているよ!」という事ぐらいしかできない。
周りが協力したくなるような応援したくなるような事が望ましい。
MONOTO-SITUATIONの場合の目標はアニメ化という所にあります。
周りの人間にアニメ会社に知り合いがいるとなると協力しやすくなります。
そこからダイナモピクチャーズさんと繋がれてじゃあ作りますか。という話に
なりました。
なので私はプログラマー兼アニメ監督という事になれました。
例えば10万本売るぞ!と目標を立てていた場合こうはならなかったと思います。
という1例でした。
重要なのは次の目標を明確にする事。
という大変貴重なお話でした。
-池和田-
最終的には何人ぐらいの制作になられたんですか?
-阿部-
90人ぐらいですかね。なのでエンディングが5分くらいありますw
-池和田-
その人を集める能力がもうすごいですね。
-阿部-
それについてはまた何処かでお話が出来たらと思います
-池和田-
水口さん、ゲームを作る際になにか目標などを立てて作られるんですか?
-水口-
そうですねぇ、立てる事は立てるんですけど必ずしも上手くいくとは限らないんですよね。映画監督のスピルバーグさんの言葉で「次が最高の作品になる」ということをおっしゃってたんですね。あれだけの凄い賞を貰っているのにまだ次の最高の物を作ろうとしていらっしゃるんですよ。なのでやっぱりそう思えると15年も20年もずっと続けられるのかなぁと思います。続ける事が大事だと思いますね。
-池和田-
なるほど。皆さんksymさんの時はだれもキーボードや筆をとらなかったのにいきなりとりはじめましたねw
そりゃガチな話だったので皆さんよりますよ!
この話を踏まえて少し考えてみます。次の目標を明確にする。自分はゲームを完成させて売った事がないのでやはりまずそこだと思います。ゲームを完成させる事が当たり前なんですがそもそも完成しないのでこれは明確な目標ではないです。10万売りたい!といっているようなものです。その中でももっと小さくタスクを分けてステージ2を作るや、新しいキャラを作る。コミケやゲームのイベントに出展して期限を設ける。などそういう事を続けていけばいつか完成すると思います。
売った後どうしたいかは先の話なのでレベル高い話だと思いました。
という所でその1終了です。残り6人の方はまたその2その3になると思います。
こっからは完全に余談なのですが、
そもそもなぜ参加したのかという事です。
こういう開発者のオフ会みたいなのは参加した事がありませんでした。
よく懇談会とかあるじゃないですか。新参ものだから知り合いなんて誰もいないし懇談会とかなにするんだよみたいな。ボッチなんだけどみたいな。
なのでそういうのが億劫だったので参加を避けていました。
3日前までどうしようかなーとか迷っていたのですが、サイトみたら99/100とか表示されてたので最後の1人かよ!これは運命なんだ!とか思ってポチりました。
そのあとすぐに10人追加される事になるとは思わなかったのですが。
それといつもMadeWithUnityの記事で楽しませて頂いていたしその継続資金にでもなればいいかなと思っています。
実際に行ってみると自分のような1人の人も多かったのでそういう方とはお話する事ができました。「あ、どうも。知り合いいないんですけどw」みたいな話をすると「自分もですw」みたいな感じになって自己紹介とか何作ってるとか講演の感想とか話してると不思議と時間が過ぎていきました。
別に渋谷のギャルと話をしろという訳じゃないのでそこは少なからずともUnityという共通の話題があるのでなんとかなると思います。
あとなんらかの続ける活力にでもなれば良いと思います。
その2は来週とかに投稿します。
以上です。
ーーーその2書きました。