昆布がないと開発できない。

ゲーム会社のプログラマの行動

家庭用ゲーム会社に就職したと思ったらソシャゲ会社になってて絶望した話

どうもどんぺまです。

 

バズバズ退職エントリー書きたひ。でも大手ゲームメーカーじゃないからバズバズにならない悲しみ。昔の話です。

量産型ザクはめでたく家庭用ゲーム会社に就職できました。

めでたしめでたし。

ではない。むしろ始まりようこそ地獄へ。

ようやく夢だったゲーム業界に潜りこみ会社に就職した僕はそれでもホクホクしていた。

1.初仕事は引っ越し作業の手伝い

 

恐らくこの会社も新生活スタートするのだろうか。駅前5分から15分の所になるらしい。家賃は半額になりフロアの大きさは1/3になる。従業員は全員で60人。むしろ今までが広すぎたらしい。なるほど。そういう事もあるよね。会社を経営していくのは大変そうだと新人ながらに思った。

いや衰退してね?

あれ?この会社衰退し始めたの?むしろ今までは駅前でも突っ張れるくらい収入があったのに家賃払うのも厳しくなって僻地に行くという事じゃん。

なんか1本ゲームリリースしたらどこかへ行こうと思った。

2.専門学校で身に着けた能力を遺憾なく発揮する

とにかく機材を段ボールに箱詰めしないといけない。

段ボールか。

よく「学校で学んだ事とか社会にでたら使わないよ」とかイキリしらしている社会人がいる。そいつらはバカだ。なぜなら学んだ事を生かせる場所にいかなかったからだ。でも僕は違った。直近の専門学校では段ボールでゲーム展示のブースを制作する能力を身に着けた。なので段ボールの扱いは人一倍長けていた。私は段ボールマスターだったのだ。

 

ゲーム専門学校の意図は恐らくゲーム開発だけの技術を学ぶのではなく、こうした汎用的に使える技術を学ばせようとしていたのだ。あっぱれ。完全にしてやられた。当時はこんな事して何の意味があるのかと思っていたが大いに意味があった。ありがとう段ボール専門学校。

 

いやアホか。ゲームつくらせろ。

 

3.家庭用開発機材を箱詰めし別れを告げる

 

段ボールマスターの私はあれよあれよと機材を箱詰めしていく。いや待て。この機材はなんだ。見た事あるゲーム機のロゴがある。しかし家にあるものと大きく形が異なっている。そうかこれが開発機材か。

 

次の場所でもゲームを作らないといけない。これは当然の行為だ。しかしおかしい。なぜ郵送用の箱に入れているのだ。引っ越し用の段ボールではない。宛先が次の住所ではなく借りていた会社の住所になっている。これはまずい。このままではコンシューマの開発が出来ないではないか。指示をくれた総務の人に本当にこれで合っているのか聞いてみた。

 

合ってた。

 

やっぱり合ってたよ。知ってた。てか最初に送り返すとか言ってた。コンシューマ開発はここ1年してないらしい。いやしろよ。何の為にこの会社に来たんだ。就活の時ちゃんと開発実績とか見てたよ。去年のはじめくらい家庭用ゲームリリースしてたやん。どうした?これが世の流れかなのか!クソ。クソ!ソシャゲ作りたくない!俺はあのカードどうしを体当たりさせて勝ち負けを競うクソゲーをつくらないとなのか!くそがあああ!

 

4.引っ越し最中の社員がめっちゃ臭い

いやめっちゃ臭い。マジで臭い。引っ越し最中だから多少なりとも汗はかくとは思うけど臭すぎた。

 

ゲーム専門学校でも臭い奴は一定数いた。オタクは臭いから仕方ない。ともあれ社会人になればある程度身だしなみは整えはじめると思う。周りの人達と自分との差を見て気付き始めるのだと思ってた。

 

毎日お風呂は入っているか。鼻毛ボーボーじゃないか。清潔な服をきているか。などなどあると思う。

 

もう全部アウト。一等賞。臭いオタク選手権1位。ありがとう。みんなありがとう。ここまで応援してくれてありがとう。

 

マジで勘弁してほしい。臭いオタク比率が高いのでそもそも気付かない。それが普通になっている。昔からあるゲーム会社で人の入れ替えがあまりないようだ。いや若手が圧倒的に少ない。平均年齢が高い。臭い。昔のゲーム会社の時が止まってそのままやってきたような感じがした。そして入社した若手が辞めていき文化が変わらずそのままになっているような感じ。

 

転職のケツイがみなぎった!

 

5.ソフトをバキバキに壊して写真とって破棄

なんか昔のソフトの在庫があるらしく廃棄しないといけないらしい。それもちゃんと使えない状態にしましたという証明する必要がある。なので段ボールにぎっちり詰まった新品ゲームソフトを破壊して袋にいれて写真を撮るという作業をしていた。

 

パッケージを開けてソフトを破壊して袋にいれる。パッケージを開けてソフトを破壊して袋にいれる。パッケージを開けてソフトを破壊して袋にいれる。

 

うわああ!これは何の罰だ!俺が何をしたって言うんだ!なんで新品のゲームバキバキに破壊しないといけないんだよぉ!やめろぉ!やめてくれぇ!

 

こんな事をする為にゲーム会社に入ったんじゃない。刺身にタンポポを添える仕事の方が良い!

 

このゲーム達には罪がないだろう!なんて辛い在庫処分なんだ。負債を抱えているんだこの会社は・・・。完全にやらかした。入る会社を間違えてしまったんだ。でもそんなのどこで気付けっていうんだ。ちゃんとタイトルが売れてるか売れてないかとかそういう所まで見ないといけなかったんだ。

 

そんな判断力就活中の自分にはもうなかった。ゲーム会社ならどこでもよかった。とにかく業界に潜り込めればいいと思っていた。ちゃんと見てたとしても自分の能力でいける会社は恐らくどこも同じような所だったんだ。

 

でもまぁまだ仕事はあるみたいだしゲームの仕事ができるだけまだマシだとおもった。

 

6.仕事がない

ねぇじゃねぇか!おい!どうなってんだ!引っ越し終わってから新人研修とか言って半年ぐらい経ってるのだけど!なんか1ラインプロジェクトが走っるっぽいけど実質20人ぐらいしか稼働してないぞ。プロジェクトに入ってない人以外みんな18:00定時で帰ってるぞ!ホワイトだな!よし!

 

てかプログラマが10人ぐらいしかいないんだけど社員60人いるけど比率おかしくね。業務部5人もいらなくね?デザイナめっちゃおおいな?部屋の半分デザイナだな?でもほとんど仕事してないな?社内ニートが多すぎる。

 

隣の先輩は徹夜してるし死にそうで臭い。

 

プログラマで社内ニート僕だけなんだけど。なんかUnity検証とかいう名目で無限に1人でミニゲーム作り続けてるのだけどもう飽きた。そんなに忙しそうなら俺にも仕事させろ?新人だからまだ振れないってこと?

 

え?デザイナ2人追加するからちゃんとしたゲーム作れって?ほうほう。まぁそれならもうちょっと頑張らない事もない。

Unityと転職サイトを交互に開いてたが転職サイトはしばらく開かないでいいらしい。

7.デザイナのレベルが低い

追加されたデザイナは3Dモデラーとモーション。数か月で売り切りの3Dゲームを作るらしい。カードを体当たりさせるゲームは作らなく良いだけまだ良かった。作るゲームはフリック操作でキャラが動いてゴールに行く感じのゲーム。ランゲームみたいな物だった。

でも上がってきたモデルがなんか微妙。新人の自分でも分かるぐらい微妙。ん?これアセットで買った方が良くない?てか専門学校の卒業出展とかの作品の方がクオリティたかくね?いやまぁ時間がないからこんなもんになるのか。いやでもプロの所業ではない。

旧ザクなのか?もしかして旧ザク2機と量産型ザク1機で戦っているのかこれは。

モデル以外にもUIとか2D素材も描いてもらったが確実にクオリティが低かった。本人達は「いや~3D担当だからさ~あんまり2Dとか書かないんだよね~」との事。そういうものなの?これは今でもわからない。モデラーさんの2D絵とか普段みないし。

そこでプログラマが少ない理由がなんとかなく分かってきた。この会社は微妙なデザイナが残りプログラマが嫌になってやめていくんだという気がした。

8.出来たゲームはお蔵入り

うちの会社の作品として世に出せるクオリティに至っていない。

そういわれた。そりゃ数か月で量産型ザク1機と旧ザク2機で作った物が売れそうな作品になるわけがないだろうよ!そりゃ倉庫に寝かしておくよりはいいけども。寝てても燃料費はかかるしな!

なんでダメだったと思う?

とか言われて色々言いたい事はあったが「自分のヒートトマホークが威力を発揮しませんでした」という事でその場は引いた。

 

 

 

いや違うは!なに新人にやらせとんねん。いい経験になったよね?じゃないんだわ!最悪だよ!新人には成功体験を積ませて気持ちよくさせろ!撃墜経験なしのままでいいわけないだろ!しかも倉庫には他にも大量の旧ザクがいる事がバレたぞ。

 

 

次の日から僕は転職サイトだけを開くようになった。

たぶん1年目はこんな感じだったと思う。

 

9.僕たちの戦いはまだおわらない!

おわり!

いやもう1年あるドン!

気が向いたらまた書きます